写真とコトバの片道書簡


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リチャード・バック 「イリュージョン」

新しい本を読んだ。
集英社文庫リチャード・バック「イリュージョン」

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ただし、新訳。訳は佐宗鈴夫氏。

僕がリチャードバックに始めてであったのは、あ、本人にではなく、本にね。
大学に入る前、村上龍訳のイリュージョンだった。

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当時浪人生活という自由な雰囲気の中で僕がおぼろげに感じていた世の中に対する違和感「現実の世界にリアティーを感じない」といった違和感にものの見事に答えてくれた本だった。
その後の人生を変える1冊であったわけではないが、その後に人生に最も彩を与えてくれた一冊であったことは間違いがない。
大学に入って、サークルやらバイト先やらでプレゼントとしてこの本を贈った。僕が「現実の世界にリアリティーを感じない。」なんて言うより「こんな本もあるよ。」って渡したほうが手っ取り早い。そんなことを繰り返しているうちにサークルの先輩が「小林、これ昨日古本屋でたまたま見つけてさ、小林がとっても好きだって言っていたから、あげるよ。」そう言って手渡されたのはハードカバーの原著だった。

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星空に浮かぶブルーの羽根。美しい本だった。冒頭は罫線の入ったノートに手書き文章が印刷されている。ところどころグリースで汚れたような指紋もべったりと印刷されている…。

残念ながら英語の文書をすらすら読めるほどの英語力は今も当時も全然なかった。

ただ、村上版のいくつかのエピソードが原著には載っていなかったことは分かった。
そのことは当時から少し引っかかっていた。

数年間、本棚からイリュージョンを取り出すこともなく、ましてや本をプレゼントすることもなかったのだが、その数年の間にどうやら新訳が出版されていたらしい。
そして、どうやら、村上版にしかのっていなかったエピソードはやはり村上氏の創作だったらしい。つまり、「訳」としてはニセモノだったのだ。


実は1ヶ月ほど前に手元にあった村上龍版を人にあげてしまった。本当は別の人にプレゼントするつもりでかばんに放り込んだのだが、朝その人に会って急に気が変わってしまった。
そのひとはイリュージョンをとても気に入ってくれたらしい。

何気ないプレゼントのつもりだったのだが気にってもらえると逆に心苦しくなってしまった。なにせ、僕の渡したその本は「ニセモノ」だからだ。


そんなことも言えず、少し後悔の念の抱えていたのだが、やっと新訳を手に入れて読んでみた。
ストーリーの分かっているのに文体が違っている本を読むのは少し変わった体験だった。

読んだ感想は…。

同じ台本の舞台を演出家が違う公演をみたようだった。

やはり、いくつかのエピソードは村上氏の創作だったらしい。そしていくつかのシーンはかなり誇張されていた。
たぶん、村上氏は小説としてもっと娯楽としてドラマチックにしたかったのだろう。そして、その手法は村上氏の得意の分野、性と暴力に関する描写となったわけだ。もちろん、村上氏本人の小説に比べればこんなの「性と暴力」の表現だなんて思われないような極普通の描写なのだが、それでも、多分、リチャードバックが村上氏の訳を読んだら「こんなの僕の本じゃない!」って怒り出すか悲しむかのどちらかだろう。


一方、佐宗氏の訳は、「やっぱり、リチャードバックの本はこうじゃなくちゃね。」と思わせる、おそらく原著の魅力に忠実な訳だと感じた。「かもめのジョナサン」、「イリュージョン」、「ONE」と続くリチャードバックの作品でイリュージョンだけが居心地が悪く「おさまらない」感じがしたのだが、佐宗氏の訳はまるでパズルのピースがぴたっとはまるように感じられた。やっぱり、リチャードバックの本はこうじゃなくっちゃね。
ただ、新訳を手にとって考える。あの当時、初めて読んだリチャードバックの本が佐宗版だったら、この本をぼくはいろんな人にプレゼントとして配っただろうか?
たぶんね、しなかったと思う。まず、相手が「現実の世界にリアリティーを感じない」といった僕のの話に理解を示してくれるかどうか確認してからじゃないと。そいう意味ではリチャードバックも知らず、ただいきなりぽんと手渡されて楽しめるのは村上版のほうのような気がする。村上氏の加えた娯楽性の高さがそうさせるのだとおもう。だから、「現実の世界にリアティーを感じない」ことの共感をもとめるためにイリュージョンをプレゼントするということはもうしないだろう。それになんといっても今はもっと手っ取り早い方法がある。「マトリックス、見た?」と聞けばよい。

村上版のイリュージョンをプレゼントされて読んだ方で、この本を気に入られた方は是非佐宗版イリュージョンを読んで欲しい。娯楽性にすくないので本を読むこと自体苦手な人は読みにくいかもしれないけど、ストーリーがわかっている分読みやすくなっているだろう。逆に佐宗版を先に読んだ人は村上版を読む必要はないだろう。もっともすでに絶版なっているが。





さて、最後に、新訳を読んで感じたのは、リチャードバックは飛行機を愛しているのと同じように「本」も愛しているんだろうということ。原著の装丁、印刷をみて感動した思いが、村上版では省かれていたラストシーンのやり取りを読んで、もう一度よみがえりそしてゆっくりと腑のなかに落ち着く。

おまけ。
ストーリー上で重要な役割を持つ小物の「レンチ」、村上版ではそのブランド名は伏せられていたが、当時、バイクいじりに熱中していた僕は村上版を読んだときにこれはきっとスナップオンに違いないと思っていた。そしてやっぱり、原著・佐宗版ではスナップオンと明記されている。
スナップオン。知らない人からみたら何のことかさっぱり分からなくても知っている人ならばすぐにわかる。持ち主が自分の工具にもつ愛情だ。だから、リチャードバックが何故スナップオンを登場させその美しさを描写したかが良く分かる。
ところが、村上版のイラストには、ペンチやらのこぎりやら手回し錐だの大工道具ばかりが描かれている。
ペンチじゃないレンチなんだよ!錐じゃない、スクリュードライバーなんだよ!僕の手になじみ、僕の力を寸分たがわずボルトに伝えてくれるのは!

当時から感じていた村上版への不満でした。
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by no-pride | 2010-11-14 13:21 | ひとりごと | Comments(2)
Commented by TARKIE at 2010-11-24 21:16 x
中々いいものくれましたねその先輩

リチャード・バック、私も好きです

昔に読んだ本がいまのNO
PRIDE-HEROさんの一部を形作っているのですね
Commented by no-pride at 2010-11-24 23:27
そうですね。
それは間違いなく、そうだと思います。